書評

書評『俺か、俺以外か』はローランドの秀逸な名言集

『俺か、俺以外か』はこんなひとにおすすめ

どうすれば自分を好きになれるか悩んでいる人へ

「自分のことが嫌い」
「自分なんて…どうせ」

そう思う一方で、本当は自分を好きになりたい、自分にもっと自信を持ちたいと思ったことはありませんか?

「どうすれば、そんな自分になれるのか・・・」

本書『俺か、俺以外か』が、その方法や考えを教えてくれます

本書の著者はホスト界の帝王と呼ばれるローランド。

そのローランドの名言から彼の考え方や生き様を知り、人はどのように生きることで自分を好きになり、自信が持てるようになるのかを学べます。

ローランドはこの本のなかで、堂々と自分が大好きだと語っています。

もしかすると「自分を好きだ」と公言することに抵抗があるかもしれません。傲慢な人、自意識過剰な人に見られないかと。

そんな心配はありません。ローランドは次のように語ります。

「自分なりの哲学を大切に、そして、自分を大切に。」
「世の中には、俺のように自己愛を前面に出し、傲慢なほど自分中心に生きることを美徳として生きる人間もいれば、主張しない奥ゆかしさに美学を感じるひともいる。みんな、それぞれの考えがあっていい。」

自分の哲学を大切にし、自分に嘘をつかず、自分が大好きだというローランド。

『俺か、俺以外か』は、そんなローランドから、自分を好きだと自信を持って言える自分になるためのヒントをくれる一冊です。

読書が苦手な人へ

ローランドは本書が初めての著作ですが、「ホストという仕事柄、言葉には常にストイックに向き合い続けた。」と語るほど、言葉を大切にしています。

そんな接客業のプロである彼が書いた本書は、話し言葉で読みやすい文章になっています。

また章ごとに内容がまとまっていて、理解しやすい構成です。読書が苦手な人でも、気軽に読み進められる作品ですので、ぜひ一度読んでみてください。

『俺か、俺以外か』で何が学べる、何がどう変わる

『俺か、俺以外か』は、ローランドの名言集を解説した本です。

本書を読むことで、ローランドの名言と、その名言の裏にあるローランドの考え方や思いを知り、自分の生き方に活かせる学びが得られるでしょう。

例えば、こんな名言が紹介されています。

「自信を持てとは言わない。自信のあるフリをしてみな!」

ローランドは「人を魅力的にさせる最も大切なツール。それは自信だと思っている。」としながらも、「自信を持って」と言うだけでは不十分だと理解しています。

そんなローランドが、従業員に常日頃からアドバイスしているのが、「自信のあるフリをしろ」ということ。

まず自信のない自分を受け入れ、どうしたら自信があるように見えるかを考える。

そして、例えば背筋を伸ばして、ゆっくりとしゃべってみるなど、「心理状態は変えられなくても、仕草ならその瞬間から変えられる。」と。

ローランド自身、自信のあるフリをしているうちに、いつのまにか自信満々に話せていたという場面が多々あったと言います。

「人生成功したければ、やるか、やらないかじゃない。やるか、やるかだ。」と語るローランド。

人を魅力的にさせるものは何なのか。自信がないけれど、自信を持つためにはどうすればいいのか。

成功するために、常に考え行動してきた彼だからこそ何が大事で、それを手にするためにはどうすればいいのかを知っているのでしょう。

自分が大好きだというローランドから、自分を好きになり、好きで居続けるための生き方を学ぶことができます。

 

『俺か、俺以外か』の奥付き情報

ジャンル:エッセー/随筆/ノンフィクション
(本の奥付より)

出版社:株式会社KADOKAWA

著者:ROLAND(ローランド)

1992年7月27日、東京都出身。血液型AB型。身長182cm。ホスト、ファッションモデル、タレント、実業家。

現代ホスト界の帝王と称される。株式会社シュルヴァルツ所属。ローランデール株式会社会長および株式会社シュルヴァルツ、株式会社ROLANDENTERPISEの代表取締役社長を務める。

高校卒業後、大学に進学するも入学早々に自主退学し、2011年4月、18歳でホストを始める。2013年、21歳の時に史上最高額の移籍金でKG-PRODUCEに移籍し話題になる。2017年、25歳の時に同グループ取締役に就任。2018年7月のバースデーイベントでは6000万円以上の売上を記録し、グループ歴代売上最高記録保持者となる。同年末に現役ホストを引退。

2019年1月、独立。ホストクラブ「THE CLUB」のオーナーを務めるかたわら、美容品のプロデュースやアパレル事業、メンズ美容サロン「ROLAND Beauty Lounge」のオーナーも務めるなど、実業家としても活躍中。メディア出演多数。

本書が初の著書となる。

出版年:2019年

『俺か、俺以外か』のあらすじ、要約

ホスト界の帝王となり、モデルやタレント、実業家としても活躍するローランド。

その彼が、メディアで発信した「ローランド名言」の裏に込めた意図を解説します。

冒頭では、本作を書くに至った経緯と、どのようにして成長しきたか、ローランドの半生について触れられています。

本書では、ローランド名言が「哲学」「美」「愛」「仕事」「人生」というジャンルでに分けてそれぞれ紹介されています。

一部をご紹介しましょう。

 

ローランドの名言「哲学」より、「世の中には二種類の男しかいない。俺か、俺以外か」

本書のタイトルでもある「俺か、俺以外か」という言葉について、ローランドは次のように語っています。

俺は幼少期から、自分は特別な人間だと感じていたし、どこにも属さない属したくないと心から願う、そんな子どもだった。
(中略)

だから、このセリフは幼少期の頃から頻繁に使っていた。
この学校には二種類の生徒しかいない、俺か、俺以外か。と(笑)
(中略)

そして、大人になって気づいたことがある。
歴史的ななにかを成し遂げるためには、ある程度エゴイスティックになる必要があるし、自分は特別であると信じる必要があると。
そもそも特別な存在で居続けるために、当然ながら、努力も、発想の独創性も、勇気も、必要だ。
「俺以外」として生きるほうが何倍も楽だろう。
(中略)

でも俺は、どんなに楽て居心地がよかろうと、「俺以外」として人生を歩んでいくのは嫌なんだ。
きつくても、つらくても、どんな犠牲を払ってでも、唯一無二の「俺」でいたい。

「世の中には二種類の男しかいない。俺か、俺以外か。」

子どもの頃から言い続けてきたこの言葉を、これからも言い続けるだろうと、自分の生き方について語っています。

ローランドの名言「美」より、「ジャージばかり着ていたら、ジャージが似合う人間になっていく」

ローランドは「だらしない生活をすると、そういう生活や格好が似合う人間へと、知らないうちに変わってしまう」と気づいたエピソードを次のように語っています。

ただのんびりとジャージを着て、寝癖のまま、家で過ごしたのだ。
(中略)
そして、休み明けの出勤日。いつものようにタキシードに袖を通し、鏡の前に立つと、どうもおかしい。まるでピントが合っていないカメラで撮影したように、どこかボヤけている。顔もどことなく覇気がなく、スーツを着ているというより、スーツに着られている。
(中略)
そう、俺は休みにだらけてジャージで過ごしている間に、いつの間にかジャージが似合う男になってしまっていたのだ。

そして、「人が見ていないところで格好つけられない奴が、どうして人が見ているときに格好つけられるんですか?」と、普段からのあり方について語っています。

本書を読み終えたとき、ローランドの歯の浮くようなキザな言葉は、実がなりたい自分になるための、そしてずっと自分が好きな自分で居続けるための努力の一つだとわかるでしょう。

 

『俺か、俺以外か』のamazon口コミ、感想を解説

『俺か、俺以外か』は、amazonで952(2020年9月現在)件のレビュー数に対し、★4.5の評価を得ている作品です。

良い口コミには、「自分なんてダメなやつかもしれない。と心配していた自分自身に勇気を与えてくれる一冊」

「この本を読んで自信がでたし、前向きになれた。」

といった感想があります。

自分に自信のない人、自分を好きになれない人に響く内容になっているといえます。

成長したい人は読むべき一冊!

帯に『名言集』とあったので、失礼ながらもっとしょうもない内容なのかなと邪推していましたが、素晴らしい内容でした。ビジネスマンとしても人としても素晴らしいローランド氏がご自身の思想や過去をさらけ出してくれていて、読んでいる途中で涙が浮かぶ時もありました。

(私はローランダーではありません)言葉遣いがとてもスマートでわかりやすく、早く読み進めたいとの衝動に何度も襲われました。心に刺さるページが多く、モチベーションがあがりました。自己成長したい人は必ず読んでほしいと思います。そして読んだ後にあるあとがきで心が温かくかくなりました。

流行り物だからと注文した一冊でしたが、いい意味で裏切られました。価格の何倍もの価値がある本です。

※ローランダー:ローランドのファンのこと

 

前を向いて生きる

ネットに上がっている名言が面白かったので、著作が出るのが楽しみでした。期待以上に面白く、生きる力が湧いてくるような言葉ばかりです。そして華やかな見た目に反して、地道な努力を物凄くされている方だと感じました。この歳でここまで心の余裕があって、ここまで言葉をうまく扱える男の子はそんなにいないと思います。

ユーモアのセンスも抜群なので、終始笑いながら読みました。

どの文章からも愛が溢れていて、ローランドの人間性を垣間見ることができました。仕事に疲れていたり、生きる気力を失ってしまった方に是非読んで欲しいです。私は出勤中にダウンロードして、とても力をもらいました。それから、男性不信や恋愛がうまくいっていない女の子にも読んで欲しいです。男の子を選ぶ基準が変わると思います。

どのページも、言葉にパワーとオーラがあります。ホストという先入観無しに読んでみて欲しいです。おすすめです。

悪い口コミには、「成功している本にしては内容が薄い」といった感想がありました。

本作は名言集であり、上手いくための心持ちを解説したものです。

このため、具体的な成功方法が書かれた本として期待した方は物足りなさを感じたのかもしれません。

その他、「名言も文字にすると安っぽく見えてしまう」という声も見られました。

たしかに文字よりも声を聴いたほうが心に響く場合があります。

実は本書の内容をローランドから直接聞く方法があります。

amazonのオーディオブックサービスaudibleでは、ローランド自身が本書を朗読するオーディオブックが販売されています。

audibleの利用が初めてなら無料で1冊もらえるため、オーディオブックでためしてみるとよいでしょう。

 

オーディオブック、電子書籍の有無、映画化有無、漫画版有無など

『俺か、俺以外か』は、紙の書籍、電子書籍、オーディオブックで楽しむことが できます。

オーディオブック:有・・・Audible:有 ※本人による朗読、audiobook.jp:無

電子書籍:有

映画化:無

漫画版:無

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